留め加工

見たことのない仕口だ。
雇いの石畳留め継ぎとでも呼べばいいのだろうか。
つくるものの大きさや構造、強度に精度、どこまで機械でやるか、どこまで手工具でやるか。
時間をかけてばかりもいられない、しかし、後からみすぼらしくなるような仕事もしたくない。
出来ることと出来ないことがある葛藤の中で、最善を尽くしたい。

仮組み。

鉛筆で当たっているところを印づける。

反対側も。

このわずかな隙間から、果たしてどこまで追い込めるか。

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仕口づくりの続き

買ってきたばかりの道具なんて素材に過ぎない。
自分で工夫して手を入れてこそ初めて自分の道具になると信じて、今から24年前に3,300円で買った面取り8分追い入れ鑿を無理やり改造したものがある。
名のある人がつくった鑿で、桁が一つ違う33,000円であったとしても全く驚かなかったせいだろうか、問屋に安く叩かれてつくった鑿鍛冶屋さんの気持ちも考えずにグラインダーでガリガリ削ってしまった。
反省もあるが、自分の道具にもなった。

鑿の裏は面取ってはいけないタブーを犯して、糸面にしてある。
あまりにも角が鋭利なため、こうしないと研いでるときに右手親指がパックリ割れて流血の騒ぎになるからだ。

自作の横槌、山桜のマレットだ。
重さの異なるものをもっと増やしたい。

ルーターで落としきれなかった箇所を先程の鑿で落としてゆく。
別に普通の角打ちでも全く問題ないのに、手が伸びるのは改造シノギ鑿だ。

あらかた角を落としたところで、一度合わせてみる。

もう少し削った方がいい箇所に印をつける。

とくに端のホゾ穴はキツ過ぎずユル過ぎずぴったりと合わせたいので、型をつかって慎重に削る。

ショルダープレーン。
松、竹、梅で言えば梅クラスのかんなでしょうか。
本来はほぞのショルダー部分、つまり胴付き部分を削るためのカンナで、その証拠に刃の仕込み角度が超ローアングル。
そのカンナをつかってほぞの微調整する。
金属のソールが木とこすれる感触はけっして心地よいものではないが、ついつい手が伸びる道具のひとつ。

西洋のカンナなので、基本的に押して削る。

何度も合わせてみて、ノギスで測った数字と実際の感覚を確認しながら微調整してゆく。

ハタガネをかけて仮組みしてみる。
胴付き面をがぴったりと合わさっているかどうか、平らに削った板が本当に平らな面になっているかどうか。

さらに直角を確認できる道具、スコヤで確認する。

地道は作業は続く。

仕口づくり

まずはホゾ穴をあけるための墨付け作業。
インチじゃなくて、ミリメートルの定規がほしい、、、。

鉛筆で線を引きます。

シンワのストッパーは油断しているとずれることがある。

けがきゲージ。

H、HB、Bと芯の硬さが違う鉛筆を使い分けています。
メーカーによる好みの書き味やデリケートな事はいっさい気にせず、単純に鉛筆に塗られた色だけ見て、何も考えずに手に取れるようにしています。
赤青鉛筆も大好きで、芯が折れやすいのが玉に傷でしょうか。

Hの鉛筆だけは繰り小刀で鋭利に削る。

ほんのちょっと線を引くだけなのに、あれよあれよと道具が散らかっていく。
出しては使って片付けて、出しては使って片付けて。これからもずっと続く、出しては使って片付けて。

角のみ機を使うこともありますが、ルーターを使うこともあります。
定規をあてがい穴をあけて、任意の厚みのスペーサーを噛ませてもう一度同じ作業を繰り返します。

ホゾ部分の加工。
現物に合わせて墨付け。

あらかじめ胴付き面をつくっておいた材に、縦に鋸を入れる。

6分の追い入れ鑿で落としていきます。

半分まで落としたら、

板をひっくり返して、反対側から。

わずかに真ん中を削ってとりあえず出来上がり。
あとは実際のホゾ穴に合わせて微調整するのですが、これが時間かかる。

ZOOM飲み

昨今の新型ウイルスの蔓延により、学校も会社も在宅、在宅で実際のところみんなどうしてる?と、近況報告もかねてどこかで集まって、お酒でも飲みながらざっくばらんに聞きたいところですが、それが一番難しいご時世になってしまいました。
そんな折もあってか、僕の大学時代のスキーサークルの先輩から流行りのオンライン 飲み会なるものにお誘いいただいて、全くの初めてであったにも関わらず、自宅でたった一人思いのほか楽しむことができた。

合計6人での集まりで、午後8時から約2時間ほどでしょうか。見違えるほど大きくなったお子さん達もワイワイと登場して、自宅ゆえのゆるゆる感もたっぷりとあった。最後のほうはみんな歳のせいでしょうか、それぞれ親を見送るような人生の時期に差し掛かり、今度親に会う時はこれが最後かもしれないと思って接したほうがいいよと、最近お母さまを亡くされた先輩からの言葉でお開きになった。
毒にも薬にもならないような話もいいけれど、誰の身にも避けがたく迫ってくる親の死というものに対して、自分自身にも心当たりのある実感のこもった言葉であっただけに、しんみりとした気持ちでZOOM飲みという会を終了した。

この侘しさ、写真から伝わってくるでしょうか。
養生テープに食べかけのチップスター、食い散らかした残骸。
右手に映る4インチの液晶画面が、祭りのあとのやぐら提灯のようです。
いつもの日常の中に、それぞれ別々の空間にいる人達が奇妙に溶け合い言葉を交わし、ひとたび液晶画面の終了ボタンをタッチすれば急転直下で日常に戻る。
ふと我に帰ったように再び一人になり、なんだか消化不良のようなやり切れない気持ちになって、ますます酒でも浴びたくなるのは一見無駄とも思える移動の時間がスッポリと欠落しているからでしょうか。
ゆっくりと気持ちをほぐすように熱い風呂に入ったり、しばらく歩いて外の風に当たったり、何かしらの心を整えるつなぎの時間が必要だ。

以下、機材に関する所見。

この端末は早々にイヤホンジャックが壊れてしまい(お高いのに壊れがちなリンゴマーク!)大きな音で音楽を聞きたい場合は無線で音を飛ばすしか方法がなくなったのですが、いつものようにブルートゥースで外部スピーカーから音声を出力しようと試みるものの、ZOOMアプリではなぜか外部スピーカーを認識できず、一旦ブルートゥースを切断してipod内蔵の超極小スピーカーに切り替えたとたんに先輩諸兄の声が聞こえてくる。
しかし、その音声は注意深く耳を傾けないといけないもので(ひょっとしたらそれが標準なのかもしれない)もし次回、同様の集まりがあるとするならば、この小型端末ではなくパソコンを使用してカメラやマイクの機材を整えたほうがより快適な通信が望めるのではないか。さらに欲をいえば、この4インチ小型ディスプレイでは、写っている人の顔などは虫眼鏡で見ないことには到底確認することなど出来ないサイズになってしまい、6人での飲み会ともなれば画面に全員収まりきらずスワイプして見切れている人の様子を確認する必要性も生じてしまう。いくらクイック&イージーで始められるZOOMとはいえ、今の自分の機材環境ではいささか不十分と感じる点も判明した。

板材の鉋がけ

二枚の板をハギ合わせた箇所に残った接着剤をスクレーバーで落としてから、鉋がけに移ります。

雨が降って下端の調子が狂って、なんか調子悪いなぁ、とか。
刃の仕込み具合が左右で違って、まっすぐ刃が出てこないなぁ、とか。
ぜんぜん逆目が止まんねーなぁ、と思っていたら刃口が開いていた、とか。
なんで鉋屑が詰まるんだよ、とよく見たら裏刃の耳の当たり具合が変わってカチャカチャ音がする、とか。

デリケートな道具だけに普通に調子良く使える状態になるまでには、あれやこれやと本当に世話が焼けます。

鉋は台が重要なのですが、刃の方はどうでしょう。
ストレートエッジを先端部分に当てて見ると、真っ直ぐではなく微妙なカーブをつくっている。

拡大してみると刃の両側に隙間があるのがわかるでしょうか。
板材を削る場合はこのカーブのさじ加減が難しく、やり過ぎもいけないし、まっすぐもいけない。

削り屑の中央部分から両端にいくにつれて薄くなるのが理想の削り方で、それをもう少し薄くする、さらに頑張ってもう一段階薄くする、と進めていくと、仕上がりに近づいていきます。