
まずはお客さんから預かった楕円形のアクリル板を原型に、6mm MDF材で1mmオフセットした少し大きめのコピー原型を制作。
このMDF型が後々の加工の際に一番重要な基準になる。

とにかく抜き型がたくさん必要になってくるので、ベニヤ板を接着剤で積層させて任意の厚みにする。
プレスの際にズレないように仮止めするマスキングテープ。

2〜3時間くらいプレス。
ベニヤづくりする際には欠かせない、大活躍の手作り木製プレス機だ。

切り抜いたMDFを原型に完成フレームの内枠を加工するための抜き型加工その1。


ハンドルーターに取り付けるテンプレートの数も限りがあるので、何回かに分けて加工。

同じような絵ばかりですが、先ほど切り抜いた型からさらに小さい型をつくる。
抜き型その2。

ルーターが転んだらおしまいなので、転ばないように真ん中に島をつくる。

ルーターに取り付けるテンプレットガイド径とビット径の組み合わせで、型板に対して何ミリカットするのかを決める。

手持ちのものは40、30、27、20、16、12、10の7種類。
マキタの小型ルーターは12ミリの一種類しか取り付けられないのはなんとも寂しい話だけれど、これらに新しいビットと研磨して寸法が変わったビットの組み合わせで加工する。


これでフレームの内枠を加工する型板がようやく完成。
アクリル板の原型からここまでたどり着くまでひたすらルーター仕事だ。

本番の無垢材を一発勝負するのはあまりにも怖すぎるので、12ミリのコンパネで試し加工。
先ほどと同様にルーターが転ぶと今までの仕事が水の泡なので、真ん中にならい型と同じ厚みの島をビス留めして安心安全の加工を心がける。

こんどはルーターテーブルに取り付けた上コロビットで先ほど楕円に切り抜いたコンパネの段欠き加工。

これでようやく預かったアクリル板が嵌め込める抜き型が完成した状態になる。